私の家を建て替えることにきまった時、二世帯同居だから、どんな間取りにするのか、ずい分悩みました。一世帯ごとに分けるのか、それとも完全に同居した方が良いのかということです。しかし、敷地か狭いので、分けることはできないということになりました。結局、当時永福町に建てられていたあるモデル住宅を、家族五人全員で見にいったのです。一人も反対はなく、その通り建てることにしました。約三十八坪。三階に小屋襄の収納スペースもとれるようになっていて、あとは各室とも展示場では仕切ってあるのを、全部ワンルームにしてもらいましたから、大きな部屋が三室、和室が一室です。それで実にシンプルな総二階建てですから、間取りは単純明快だし、八年住んでいてちっとも飽きません。間取りについては、その時とても面白い体験をしました。家族にどんな暮らしをしたいか、こまかくいろいろ聞くために、お菓子の空き缶を置いて、希望を書いて入れてもらいました。その中で、今も印象に残っているのが、明治生まれの母親が、食事をする場所は椅子とテーブルでという希望を述べていたことです。わが家の母親は着物を着ていて、髪にパーマなどかけたことがない人です。もちろん、今までも純和風の住宅に住んでいたのですから、私はその希望に驚いてしまいました。
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